オープンスペース 「撮影記」

      
このコーナーは最近の撮影を紹介します

第72回 「銚子電鉄初撮影」

 12月は銚子電鉄初訪問もした。私は乗りつぶしをしていないので、18きっぷの発売期間でもないと銚子まで行く機会は個人的になかなかない。ただ宿泊地の沼津から銚子まで18きっぷで移動するという年齢不相応な旅の仕方も我ながらどうかと思うが、夜明けの沼津駅を6時半に出発して銚子駅に12時前に到着した。

 銚子駅ホームの先端に銚子電鉄の乗り場はあるのだが、券売機がないのでJRの改札を一度出て銚子電鉄の券売機を探すがない。仕方なく駅員に尋ねると「車内で切符を購入してください」とのこと。再びJRの改札から入場し2024年3月から運用を開始した元南海電鉄2200系の22000形に乗り込み1日乗車券を購入して、運転席後部でロケハンを開始した。銚子駅を出てしばらくは「ひき」のある場所はなく、すでに12時を回っていたので順光になる立ち位置は進行方向右側に限定されていた。好みの場所もなく終着の一つ前の犬吠駅で下車した。それはSNSで見た犬吠駅ホームから林バックの縦アングルを確認するため。カメラを構えてみると確かに超望遠アングルで撮れそうである。乗ってきた電車がすぐに折り返してくるので、まずは林のトンネルごしに走り去る1カットを押さえた。そして次の電車まで40分あり、せっかく犬吠埼の近くへ来たので観光してみることにした。犬吠駅から徒歩で灯台が見える海岸まで行ってみると、冬の山陰ではまず見ることができない真っ青な美しい海が広がっていた。

 しばし心が洗われるようなひとときを過ごし、再び犬吠駅へ戻る。そして先ほどのアングルよりも引き付けて電車を撮影し、そのまま乗車して終点の外川へ向かった。外川駅は建物も周囲も昭和の雰囲気が漂ういい感じであったが7分停車で折り返しなので、ロケハンして見つけた犬吠駅近く直線場所へ向かうべくすぐに乗車した。

 犬吠駅で再び下車し、徒歩で向かうが撮影地で一つ問題が発生した。18きっぷの旅なので撮影機材軽量化のためデジ一眼の短いレンズは100mmまでしかない(苦笑)。コンデジも携行していたが、ここはビシッとデジ一眼で撮りたかったので立ち位置をあれこれ考えたが妥協することにした(ベストは85mmだった)。しかし問題はそれだけにとどまらず、さっきまで快晴だった空に雲が流れ始め完全に曇り時々晴れベースに天気が悪化したのである。「これはダメですなあ」と完全にあきらめムードが漂い始め、通過時間を迎えた。犬吠駅近くの踏切が鳴り始め「ハイ終了」と観念した次の瞬間「サーッ、キラキラ〜ン」(擬態語が合っているのかどうかは定かでないが私にはそう聞こえた)と雲の隙間から太陽光が撮影アングルを照らし始めたのである。「ウオーッ!」(私の心の叫び、こちらは合っている)と狂喜しながらシャッターを切った。そして電車の通過後、何事もなかったかのように再び曇った。「強烈な運を銚子電鉄で一つ消費してしまった」そう感じながら撮影機材をそそくさと片付けて犬吠駅に向かい、その撮影した折り返し電車に乗り銚子電鉄初撮影を終えた。


第71回 「羽田空港への寄り道」

 稲門鉄道研究会写真展の当番を終えた翌日、羽田空港へ向かう途中に超望遠アングル向きの場所へ立ち寄り撮影することにした。小田急線の喜多見駅ホームの新宿方は勾配を駆け上る電車が撮れる。ロマンスカーLSEを以前撮影したことがあるお気に入りの撮影地だ。複々線区間なので並走してくるシーンもタイミングが良ければ撮れるが、逆にハマるリスクも抱える撮影地。

 さてGSEを撮影後は東武伊勢崎線へと移動するのだが、小田急線喜多見駅からは結構な距離があり、羽田空港へはむしろ遠ざかることになる(寄り道ではすでになくなっている)。目的は撮ったことがない「スペーシアX」。喜多見駅からは在京していた学生時代にも利用したことがない代々木上原駅乗り換え常磐線直通地下鉄千代田線で北千住まで移動する。学生時代は私鉄をほとんど撮影しなかったので、今になってその反動が来ているとも言える私鉄詣で。東武伊勢崎線も複々線区間で駅のホームからまともに撮影できる場所は限られているが今回は蒲生駅へ。隣の駅の新越谷駅から勾配を駆け下りてくる電車が撮れる。ホームドア越しに何とか撮影し、ここから押上駅乗り換えで羽田空港行きへ乗車したがJR私鉄の相互乗り入れが複雑すぎて、もはや時刻表ではなくスマホ検索に頼る時代になったことを痛感した。

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