「秋の乗り放題パス」の旅2日目は、松山駅から伊予大洲駅行きに乗車した。車両はキハ32の単行で、車両後部の運転席右側にスタンディングポジションをとった。実は今回の旅は撮影よりも予讃線の撮影地ロケハンがメインの目的なのである。1日目も坂出駅から松山駅まで乗車中は同様のポジションに陣取り、沿線の状況(どちら側に架線柱・電柱が設置されているか、草木の生長状況、背景等)を地図に記録しながら乗車していた。車で沿線をロケハンしていくのは時間と労力を必要とするが車窓から観察し、おおよその見当をつけて再訪する方が効率はよい。2日目も下灘駅経由で伊予大洲駅までの沿線の状況を約2時間観察し、記録していく。乗車していて気になったのは線路端の樹木の生長で枝が車両に頻繁に接触する場所が多いこと。おそらく資金面や人材面の苦しい台所事情があるのだろうと推測されるが。
瀬戸内海に沈む夕日を眺める絶好のロケーションで知られる下灘駅にはまだ午前8時前だというのに観光客が数名いて、その人気の高さをうかがわせる。伊予長浜駅までは通勤・通学客で1両編成の車内は満員の状況だったが、伊予長浜駅でほとんどの客が下車して車内が閑散となった。ここで18分停車なので気分転換にホームに降りてみると古風なベンチがあり、スマホでキハ32と一緒に撮影してみた。また駅前も昭和の雰囲気が漂ういい感じの街並みだった。何だかんだで約2時間の旅はようやく伊予大洲駅に到着。伊予大洲駅には昔ながらの立派な跨線橋が残っていてしばし観察し、駅から近い肱川の鉄橋へ行ってまずは2000系「宇和海」から撮影を開始した。 |